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マレーシア留学

マレーシア留学ガイド|4つの留学形態と費用・学校選びの全体像

最終更新日:2026-08-07

マレーシア留学という言葉は、実際には性質のまったく違う4つの選択肢をまとめて指しています。数週間の語学留学、4年間の大学留学、子供のインターナショナルスクール進学、そして親子での留学。費用も、必要なビザも、学校の選び方も、この4つで別物です。この記事ではまず4形態を切り分け、それぞれの費用と選び方を示したうえで、失敗しやすいポイントまで踏み込みます。

マレーシア留学の4形態を切り分ける

最初に、自分がどの留学を検討しているのかを確定させてください。ここが曖昧なまま情報を集めると、費用感も学校選びの基準も噛み合わなくなります。

①語学留学は、英語学校に数週間〜1年程度通う形です。社会人の短期留学や、大学進学前の準備として使われます。②大学留学は、マレーシアの大学または外国大学の分校で学位を取る形。③インターナショナルスクールは、小中高の年齢の子供が現地校に通う形で、保護者の帯同が前提になります。④親子留学は、親が語学学校に通いながら子供を学校に入れる形です。

同じ「マレーシア留学」でも、①は数十万円、③④は年数百万円と、費用の桁が変わります。

マレーシア留学の4形態
形態対象期間費用感(年)必要なビザ
語学留学社会人・学生2週間〜1年1か月あたり約25万円90日以内はビザ免除/超える場合は学生パス
大学留学高卒以上3〜4年学費だけで年40万〜200万円超学生パス
インター校小中高生数年〜卒業まで学費 年RM12,000〜145,000学生パス+保護者のガーディアンパス
親子留学親+子数か月〜数年子の学費+親の学費・生活費子は学生パス/親はガーディアンパス等

語学留学:1か月25万円が相場、90日以内ならビザ不要

最も手軽なのが語学留学です。費用の相場は1か月あたり25万円程度(学費・滞在費・生活費を含む)、渡航前の準備費用として20万円程度が別途かかります。

大きな利点は、90日以内であればビザが不要な点です。日本国籍者は観光目的で最大90日間ビザなしで滞在できるため、2〜3か月の語学留学なら学生パスの申請が不要です(ただしパスポート残存6か月以上とMDACの事前申請は必要)。90日を超える場合は学生パスの取得が必要になります。

学校選びでは、日本人比率と国籍構成を必ず確認してください。マレーシアの語学学校には、中東・中国・中央アジアからの学生が多く通う学校と、日本人・韓国人が多い学校があります。英語を使わざるを得ない環境を求めるなら、日本人比率が低い学校を選ぶことになります。

また、まとめて申し込むと授業料が割引になる学校があります。期間を決めているなら、分割ではなく一括で申し込むほうが安くなる場合があります。

大学留学:英国・豪州大学の分校という選択肢

マレーシアの大学留学で特徴的なのが、外国大学の分校(ブランチキャンパス)の存在です。英国やオーストラリアの大学がマレーシアにキャンパスを持っており、本国と同じ学位を、本国に留学するより低い学費で取得できます。

また、マレーシアの大学で一定期間学んでから提携先の外国大学に編入し、そちらの学位を取得するツイニングプログラムや、マレーシア国内で完結して外国大学の学位を取る3+0プログラムといった仕組みもあります。予算と目的に応じて組み合わせられるのが、マレーシア留学の大きな利点です。

ただし費用の幅は非常に大きく、大学によって学費も生活費も4倍以上の差があります。「マレーシアの大学は安い」という一般論で予算を組むのは危険で、志望校を絞ってから具体的に見積もる必要があります。

学生ビザ(学生パス)は、入学許可を得た教育機関がスポンサーとなって申請します。就学期間に連動するため、卒業後もマレーシアに残る場合は、就労ビザなど別の在留資格への切り替えが必要です。

インター校:年RM12,000〜145,000、KLに64.5%が集中

子供の教育を目的とする場合の中心がインターナショナルスクールです。マレーシアには300校以上があり、そのうち64.5%がクアラルンプールに集中しています。

カリキュラムは英国式が80.9%と圧倒的多数で、国際バカロレア(IB)、米国式が続きます。志望する進学先(英国系大学か、IB経由で世界の大学か、米国系か)によって、選ぶべきカリキュラムが変わります。

年間学費はRM12,000〜145,000。1リンギット=39円で換算すると、年約47万円から約566万円までの幅があります。バジェット帯(年RM12,000〜30,000)、ミドル帯(RM30,000〜60,000)、プレミアム帯(RM60,000〜125,000)と分かれており、どの帯を選ぶかで家計への影響がまったく違います。同じ学校でも学年が上がるほど学費は高くなるのが一般的で、小学生の学費で判断すると中高で予算を超えることがあります。

重要な注意点として、2025年7月1日以降、年間RM60,000を超える学費部分には6%のサービス税(SST)が課されます。学校が提示する学費は税別表示が一般的です。対象は国籍を問わず全生徒(マレーシア人のOKUカード保持者を除く)で、授業料だけでなくEAL(英語補習)費用や新入生の出願料・入学金も含まれます。

インター校の学費帯(年額・税別/1RM=39円換算)
年間学費円換算の目安6%サービス税
バジェットRM12,000〜30,000約47万〜117万円対象外
ミドルRM30,000〜60,000約117万〜234万円対象外
プレミアムRM60,000〜125,000約234万〜488万円RM60,000超の部分に課税
最上位RM125,000〜145,000約488万〜566万円RM60,000超の部分に課税

学校選びの基準:教育方針だけで決めない

インター校・親子留学の学校選びで最も多い失敗は、教育方針とカリキュラムだけで学校を決めてしまうことです。実際には、次の4点を同時に見る必要があります。

第一に総費用です。表示学費に加えて、6%サービス税(年RM60,000超の部分)、出願料、入学金(RM5,000〜20,000程度)、制服、スクールバス、課外活動費、教材費がかかります。年間の実負担は、表示学費の1.2〜1.4倍程度になると考えてください。

第二にビザです。保護者が取得するガーディアンパスは、学校や申請時期によってスポンサー(日本に残る配偶者であることが多い)の月収RM25,000以上の証明を求められる例があります。円換算で月98万円規模(1RM=39円)です。学校を決めてからこの要件を知ると計画が崩れるため、出願前にその学校での発給実績と要件を確認してください。

第三に立地です。マレーシアは車社会で渋滞も日常です。学校と住まいの距離、スクールバスの有無と所要時間は、日々の生活の質を大きく左右します。学校を決めてから住まいを決めるのが正しい順序です。

第四に出口です。その学校の卒業生がどこに進学しているか。カリキュラムと進学実績が、子供の希望する進路と噛み合っているかを確認してください。

  • 総費用:表示学費×1.2〜1.4倍が実負担の目安
  • ビザ:ガーディアンパスの発給実績と収入証明要件
  • 立地:住まいとの距離、スクールバスの所要時間
  • 出口:卒業生の進学実績とカリキュラムの整合
  • 日本人比率:英語環境を求めるなら要確認

エージェントの使い方と注意点

マレーシア留学ではエージェントを使うのが一般的です。学校選定、出願、ビザ申請、住まい探しまで一括で代行してくれるため、初めての場合は有用です。

注意点は、エージェントの収益構造を理解しておくことです。多くのエージェントは学校からの紹介手数料で収益を得ており、提携している学校を優先的に勧める傾向があります。「サポート料無料」を掲げるエージェントも、この構造で成り立っています。無料であること自体は問題ではありませんが、提案された学校が「あなたに最適な学校」なのか「エージェントの提携校」なのかは区別してください。

実務的な対策は、複数のエージェントに相談して提案が重なるかを見ることです。異なるエージェントが同じ学校を勧めるなら、その学校には客観的な適合性がある可能性が高くなります。

また、学校によっては個人で直接出願できます。エージェント経由と直接出願で費用が変わるかも確認する価値があります。

「マレーシア留学はやめとけ」と言われる理由

検索すると「マレーシア留学 やめとけ」という声が一定数あります。批判の中身を確認しておくことは、判断材料として有用です。

最も多いのは英語環境への期待とのギャップです。マレーシアの日常英語にはマレー語・中国語の影響を受けた独特の言い回しがあり、「アメリカ英語やイギリス英語を学びたい」という目的とはズレる場合があります。ただしインター校や大学の授業は標準的な英語で行われるため、これは主に語学留学と日常生活での話です。

次に多いのが、日本人が多い学校を選んでしまい英語を使わなかったというケース。これは学校選びで回避できます。

3つ目が費用の想定違いです。特にインター校では、表示学費以外の費用(サービス税、入学金、スクールバス、課外活動費)が積み上がり、想定を2〜3割上回ることがあります。

4つ目が母子留学における家族分離の負担です。父親が日本に残り母子で渡航する形は経済的には合理的ですが、数年単位で続くと家族関係の負担になります。これは制度の問題ではなく、渡航前に期間と終わり方を家族で合意できていたかどうかの問題です。

いずれも「マレーシアだから失敗する」のではなく、事前の設計で回避できる項目です。逆に言えば、設計しなければ起きる問題でもあります。

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出典

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よくある質問

マレーシア留学の費用はいくらですか?

形態によって桁が変わります。語学留学は1か月あたり約25万円(学費・滞在費・生活費込み)が相場、渡航前準備に別途20万円程度。大学留学は学校差が大きく、学費だけで年40万〜200万円超。インターナショナルスクールは年間学費RM12,000〜145,000(1RM=39円換算で約47万〜566万円)で、年RM60,000超の部分には6%のサービス税が加算されます。

マレーシア留学に学生ビザは必要ですか?

90日以内の語学留学であれば、日本国籍者はビザなしで滞在できるため学生パスは不要です(パスポート残存6か月以上とMDACの事前申請は必要)。90日を超える場合、および大学・インター校に通う場合は学生パスが必要で、入学許可を得た教育機関がスポンサーとなって申請します。

インターナショナルスクールの学費はいくらですか?

年間RM12,000〜145,000で、バジェット帯(RM12,000〜30,000)、ミドル帯(RM30,000〜60,000)、プレミアム帯(RM60,000〜125,000)に分かれます。2025年7月1日以降、年間RM60,000を超える学費部分には6%のサービス税が課されます。表示学費は税別が一般的で、入学金・制服・スクールバス・課外活動費を含めた実負担は表示額の1.2〜1.4倍が目安です。

マレーシアの大学は日本の大学より安いですか?

大学によって学費も生活費も4倍以上の差があるため、一概には言えません。特徴的なのは英国・オーストラリアの大学の分校があり、本国と同じ学位を本国留学より低い学費で取得できる点です。ツイニングプログラムや3+0プログラムなど、費用と目的に応じて組み合わせられる仕組みもあります。志望校を絞ってから具体的に見積もってください。

マレーシア留学は「やめとけ」と言われますが実際どうですか?

主な批判は4点です。①日常英語にマレー語・中国語の影響がある、②日本人の多い学校を選んで英語を使わなかった、③表示学費以外の費用で想定を2〜3割超えた、④母子留学での家族分離の負担。いずれも学校選びと事前設計で回避できる項目で、「マレーシアだから失敗する」性質のものではありません。

留学エージェントは使うべきですか?

初めての場合は有用です。ただし多くのエージェントは学校からの紹介手数料で収益を得ており、提携校を優先的に勧める傾向があります。複数のエージェントに相談して提案が重なる学校を見る、学校によっては直接出願も可能なので費用差を確認する、といった対策をおすすめします。

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