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マレーシアのビザ一覧|日本人が取れる長期滞在ビザ6種類を比較

最終更新日:2026-08-07

マレーシアのビザは種類が多く、日本語の情報は制度改定に追いついていないものが混在しています。この記事では、日本人が実際に取得しうるビザだけを対象に、観光(ビザ免除)から長期滞在ビザ6種類までを一覧で整理します。まず一覧表で全体像をつかみ、そのうえで目的別にどれを狙うべきかを判断してください。

ビザ一覧:日本人が取れる滞在資格

日本国籍者がマレーシアに滞在する資格は、大きく「ビザ免除での訪問」と「長期滞在ビザ」に分かれます。以下が全体像です。

表の「就労」欄が「不可」となっているものは、マレーシア国内での就労が認められません。この区別は非常に重要で、違反すると強制退去や再入国禁止の対象になります。

日本人が取得しうる滞在資格の一覧(2026年8月時点)
資格期間主な条件就労家族帯同
ビザ免除(観光・商用)最大90日パスポート残存6か月+MDAC申請不可
Employment Pass(EP)最長5〜10年基本給 月RM5,000以上+雇用契約可(勤務先限定)
MM2H5〜20年定期預金USD3.2万〜100万+物件購入プラチナのみ可
DE Rantau3〜12か月+1回更新海外企業からの年収USD24,000以上海外企業のみ
学生パス(Student Pass)就学期間学校からの入学許可不可(制限付き例外あり)
ガーディアンパス子の就学期間子の学生パス+収入証明不可原則保護者1名
S-MM2H(サラワク州)5年+5年更新定期預金RM50万・30歳以上不可可(州内限定)

ビザ免除(90日):入国前にMDACの申請が必要

日本国籍者は、観光・商用目的であれば事前のビザ取得なしに最大90日間滞在できます。ただし「何も手続きが要らない」わけではありません。

入国には、①パスポートの残存有効期間が入国日から6か月以上、②未使用の査証欄が連続2ページ以上、③デジタル入国カード(MDAC)のオンライン申請、④復路または第三国への航空券が必要です。MDACは到着日を含む3日前から申請できます。申請を忘れると入国審査で足止めされるため、渡航前に必ず済ませてください。

この90日は「訪問」の資格です。就労はできず、賃貸契約や銀行口座の開設で不利になり、子供を学校に通わせることもできません。また、期限が近づくたびに近隣国へ出国して入り直すビザランを繰り返すと、実質的な居住とみなされて入国を拒否されるリスクがあります。

正しい使い方は、移住の下見や、長期ビザの申請中の滞在です。移住の代替手段にはなりません。

Employment Pass(就労ビザ):2026年6月に基準改定

マレーシアで働くための中心的なビザがEmployment Pass(EP)です。雇用主がスポンサーとなって申請するため、まず内定を得ることが前提になります。

2026年6月1日以降に提出される新規・更新申請から、最低給与基準が引き上げられました。カテゴリーIが月給RM20,000以上(従来RM10,000)、カテゴリーIIがRM10,000〜19,999(従来RM5,000〜9,999)、カテゴリーIIIがRM5,000〜9,999(従来RM3,000〜4,999)です。

判定対象は基本給のみで、住宅手当・交通手当・賞与は算入されません。またカテゴリーII・IIIでは、雇用主による承継計画の提出が必須化されています。

EPは勤務先に紐づくため、転職する場合は新しい雇用主による再申請が必要です。退職するとEPは失効し、一定期間内に出国または他の資格への切り替えが求められます。

  • カテゴリーI:月給RM20,000以上/最長10年
  • カテゴリーII:月給RM10,000〜19,999/最長10年
  • カテゴリーIII:月給RM5,000〜9,999/最長5年
  • 配偶者・子はDependent Passで帯同可能
  • 転職時は再申請が必要(自動では引き継がれない)

MM2H:資産型の長期滞在ビザ(4階層)

MM2H(Malaysia My Second Home)は、観光芸術文化省(MOTAC)が所管する長期滞在プログラムです。2026年時点では、ジョホールの経済特区を対象とするSEZを含む4階層で運用されています。

定期預金はUSD建てです。シルバーでUSD150,000、ゴールドでUSD500,000、プラチナでUSD1,000,000。SEZ階層は年齢で分かれ、50歳以上がUSD32,000、21〜49歳がUSD65,000です。日本語記事に残る「RM50万」はサラワク州のS-MM2Hとの混同で、連邦のMM2Hはリンギット建てではありません。

各階層には物件購入義務があります(シルバーRM60万以上、ゴールドRM100万以上、プラチナRM200万以上、SEZはRM50万以上の指定エリア物件)。ただしこれは州が外国人に課す最低購入価格とは別規制で、高いほうが実際の下限になります。

就労が認められるのはプラチナのみです。申請はMOTACの免許会社を通じてのみ可能で、個人での直接申請はできません。定期預金は承認後、物件購入・教育・医療・観光を目的とする場合に限り最大50%まで引き出せます。

DE Rantau・学生パス・ガーディアンパス

DE Rantau(デジタルノマドパス)は、海外企業からの収入で生活するリモートワーカー向けの制度です。年収USD24,000以上(IT・デジタル職以外はUSD60,000以上)、デジタル分野の実務経験3年以上が主な条件で、MDECのポータルから申請します。有効期間は3〜12か月、1回更新で最長24か月。マレーシア国内企業からの収入は認められません。

学生パス(Student Pass)は、マレーシアの教育機関に在籍する場合に発給されます。語学学校、インターナショナルスクール、大学が対象です。就学期間に連動するため、卒業後の在留資格は別途検討が必要です。

ガーディアンパスは、学生パスを持つ子供の保護者に発給されます。原則として保護者1名です。学校や申請時期によって、スポンサーの月収RM25,000以上の証明を求められる例があるため、学校選定の段階で発給実績と要件を確認してください。

なお、サラワク州は連邦のMM2Hとは独立したS-MM2Hを運用しています。2025年1月施行の改定で定期預金はRM50万、主申請者は30歳以上、年間最低滞在30日、ビザは5年+5年更新です。物件購入は義務ではなく、条件は連邦MM2Hより緩やかですが、居住資格は法的にサラワク州内に限られます。クアラルンプールやペナンに住む目的では選べません。

目的別:どのビザを狙うべきか

最後に、目的から逆算した選び方を整理します。

収入を得ながら住みたいなら、選択肢はEP一択です。月給RM5,000以上のオファーが取れるかがすべてを決めます。日本語+専門スキルの組み合わせが最も通りやすい経路です。

働かずに住みたい、かつ資産があるならMM2Hです。50歳以上は最低滞在日数の定めがないため、日本とマレーシアを行き来する生活設計に適します。資金拘束がUSD建てである点、物件購入義務がある点を許容できるかが判断軸です。

子供の教育が目的なら、学生パス+ガーディアンパスです。学校選びがビザの可否に直結するため、教育方針だけで学校を決めないでください。

まず住んでみたい、収入は海外からあるという場合はDE Rantauです。最長2年で終わる点を前提に、その間に次の資格へ乗り換える計画を立てておくことが必須です。

いずれの制度も改定が続いています。申請前には必ず移民局・MOTAC・MDECの公式情報で最新の条件を確認してください。

マレーシアのビザ・MM2Hの記事一覧を見る

出典

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よくある質問

日本人はマレーシアにビザなしで何日滞在できますか?

観光・商用目的で最大90日間です。ただしパスポートの残存有効期間が入国日から6か月以上、未使用の査証欄が連続2ページ以上、そしてデジタル入国カード(MDAC)のオンライン申請(到着3日前から可能)が必要です。復路の航空券も求められます。

マレーシアのビザで一番取りやすいのはどれですか?

条件面のハードルが最も低いのはDE Rantau(デジタルノマドパス)です。海外企業からの年収USD24,000以上(IT・デジタル職以外はUSD60,000以上)が主な条件で、資産要件はありません。ただし最長24か月で終わるため、その先の在留資格を別途計画する必要があります。

MM2Hで働くことはできますか?

就労と事業運営が認められるのはプラチナ階層のみです。シルバー、ゴールド、SEZでは認められていません。マレーシアで働きたい場合はEmployment Pass、海外企業のリモート業務ならDE Rantauを検討することになります。

ビザランで住み続けることはできますか?

できません。ビザ免除は訪問の資格であり、近隣国へ出国して入り直すことを繰り返すと、入国審査で実質的な居住とみなされ入国を拒否されるリスクがあります。就労も就学もできず、賃貸契約や銀行口座の開設でも不利になります。

サラワク州のS-MM2Hは連邦のMM2Hと何が違いますか?

別制度です。S-MM2Hは定期預金RM50万(リンギット建て)、主申請者30歳以上、年間最低滞在30日、ビザ5年+5年更新で、物件購入は義務ではありません。連邦MM2Hより条件は緩やかですが、居住資格は法的にサラワク州内に限られ、クアラルンプールやペナンに住む目的では選べません。

転職したら就労ビザはどうなりますか?

Employment Passは勤務先に紐づくため、自動では引き継がれません。新しい雇用主がスポンサーとなって再申請する必要があります。退職するとEPは失効し、一定期間内の出国または他の在留資格への切り替えが求められます。

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